昔であれば女性の多い職場であっても、結婚や出産を機に退職して新しい人員補充が多かったと言われていますが、最近は結婚や出産で退職するような女性は減少傾向にあると言われています。
その中で出産後も働き続ける働き方のひとつとして、時短勤務という働き方を取り入れる企業が増え、その時短勤務という働き方を選ぶママが増えてきました。
ただそれと同じく独身女性を蔑んだり、子育てと仕事を両立していることが1番偉いと思っていたり、時短勤務は働くママの権利だと権利を振りかざすような働き方をする時短勤務のママを「時短様」と周りが蔑むような呼び方をするようになりました。
意外とあなたの職場にも時短様に当てはまる行動をする時短ママがいるなぁと感じているのではないででしょうか。
その「時短様」と上手に付き合う5つのポイントをお伝えします。
時短様と上手に付き合う必要性はあるのか?
そもそも時短様と上手に付き合う必要性があるのか?
ということをお伝えすると、下記がメリットとして挙げられます。
- 時短様がいずれ自分の上司になった時に恩恵があることがある
- 時短様がフルタイムに戻る頃、自分自身が時短勤務になった場合フォローしてもらえる可能性がある
- 時短様と上手に付き合うことで、周りからの信頼も厚くなる
このように今すぐのメリットは直接的にないのかもしれません。
しかし将来的に考えた時にあなたが困った時、時短様があなたをフォローしてくれる可能性があります。
ただしこの将来的な部分は可能性というレベルです。
将来あなたの上司になるかは分かりません。
またあなたが時短勤務になった時に必ずしも理解者になるかは分からないこと。
時短様と上手に付き合えば周りからは
「時短ママにも優しい理解ある人間」
として評価されるかもしれません。
しかし周りの女性からは実際にどのように言われているかは分からないですよね。
なぜかあなたが陰口を言われたり、嫌がらせを受けるようになってしまっては全く意味のないこと。
また、あなたの部署に複数の時短様がいた場合はどうでしょうか。
とてもではありませんが、全員のフォローは難しいものになるでしょう。
そうなると無理に上手に付き合う必要性はないかもしれません。
ただ今回は時短様があなたの周りに一人だけである場合、どのようにすれば上手に付き合えるのかをお伝えします。
時短様と上手に付き合うための5つのポイント
時短様と上手に付き合うために、まずは時短様として問題となっている行動を改善するよう促しながら近づくことがポイントです。
時短様には新入社員に仕事を教える時のように丁寧かつ優しく!
時短様はとにかく自分の立場を守ることに必死です。
特に産後復帰して時短を取得する場合は、1年程度仕事をしていない場合が多いです。
- 1年休んで席を空けた分、頑張ろう!
- 自分の会社での居場所を確保!
と、やる気と不安でいっぱい。
そして会社の中で時短勤務者としての居場所を作ろうと必死になっています。
そんな状態なのに復帰直後に周りの社員から
- 「○○って教えないともう忘れました?」
- 「え?まだ○○も××も出来ていない?いつできます?」
- 「あー時短で4時までですかぁ、だったらいいです。できないと思うんで。」
このように言われたらどうでしょうか。
態度だと頑張ろうと思っていた時短ママも、あっという間に時短様になってしまいます。
- 「もう忘れてしまいましたぁ」
- 「はい。○○も××も出来ません。あ、お迎えなので帰ります」
- 「時短なんで出来ないです。もっと簡単な仕事にしてもらえないですか?」
とどめを刺すように、当日子どもの体調不良を理由に急遽欠勤。
次の日に周りに謝罪もなく、昨日休んだ分頑張ろうとする姿勢さえ見せなくなります。
このように最初はやる気があったとしても、だんだんと時短様のような発言や態度しか出来なくなってくるのです。
だからこそ信頼してもらうためにも、仕事は新入社員が入ってきたときのように丁寧に教えたり引き継ぐのです。
覚えている仕事は本人が「覚えている」と言うはず。
ただ1年空けばどうしても「覚えていても自信のない仕事」と言うものも出てくるのです。
そこは周りも面倒な顔をせず、再度教える必要があるのです。
たったこれだけ?と思うかもしれませんが、どうかこのひと手間でお互いの信頼関係はガラッと変わります。
時短様とコミュニケーションを密に取る
時短様は周りより遅く出勤して、周りの社員より早く帰社するため朝礼に出れなかったり、ミーティングに参加できないことも多いです。
そうなると意外と連絡漏れがあったりすることも多く
「仲間外れにされた」
と傷ついてしまう人も。
誰もフォローしないままだと
「どうせ私は時短勤務だから外された(関係ない)」
と反発的な態度を周りにする人もいます。
時短様も間違いなく会社の一員。
もしかしたら関係ないかも?という情報もあるかもしれませんが、一応声をかけたり、簡単で構わないので朝礼の内容を伝えてあげたりすると良いのかもしれません。
また家族でのトラブルを抱えてしまっている場合も多いです。
例えばですが
- 子どもの体調があまり良くない
- 自分自身の体調が優れない日が多い
- 家庭での金銭トラブル
- 家庭関係でのトラブル
このような場合、実際心ここにあらずの状態になり
“こんなに私は悩んで苦しいのに、本当は働いている余裕なんてない!”
という気持ちが、時短様のような態度になってしまうこともあるのです。
だからこそコミュニケーションを密にすることで、あなたが出来る限りのフォローをしてあげると時短様も心を開いてくれるでしょう。
業務の進捗や引継ぎを互いに丁寧に共有する
時短様にありがちなのが、子どもの急な体調不良で欠勤や早退しそのまま欠務連絡だけで終わること。
子どものことで頭がいっぱいになりがちで、休むと言うことだけ連絡して業務の引継ぎをせず電話を切ってしまい、その後連絡をとっても繋がらず業務が滞ったりすることも。
そうなるとあなたや周りも仕事が進まず困りがち。
そうならないためにも毎日、時短様が退社する前に余裕をもって業務引継ぎを簡単にしておきましょう。
それがお互いトラブルにならず、またあなたの業務も共有することで反対にあなたが急遽休むことになったとしてもフォローしてくれる人が出来るのです。
時短勤務という言葉を仕事の失敗や断る理由にさせない
時短様にありがちなのが、仕事の責任の重い仕事や量が多い仕事、また仕事で失敗すると必ず「時短だったから」という理由を挙げがちです。
そうならないためにも時短勤務と言うことを仕事の失敗や、仕事を断る理由にさせないようにするのも大切です。
時短勤務だから仕事の責任が重いもの、量が多いものを自分で避けるような人はどんどんと色んな業務を時短勤務という言葉を盾にやらなくなります。
私の職場にも実際に
- 時短勤務なのでリーダーは出来ません
- 時短勤務なので誰かのサブ(フォロー役)が良い
- 時短勤務なのに誰もサポートしてくれないから納期に間に合わなかった
と時短勤務を理由に、ちょっとした責任のある仕事も失敗した時も言い訳をする時短様がいます。
このような場合は、ではどうしたら与えられている仕事が出来そうなのか上司と共に考えていく必要があります。
また一緒に同じチームとしてやる場合は前向きな言葉をかけてあげるといいでしょう。
- 時短勤務なので短く濃く一緒にやりましょう
- 時短で頑張って下さった部分を私が後でフォローします
- 私も失敗することもあるので分からなくなれば一緒にやりましょう!
このように一言声をかけてくれる仲間がいれば、それだけでもツンツンしている時短様もホッと心はするものです。
時短様の頑張りを否定しない
独身の女性と時短のママがひっそりと陰口を叩きあっているのをよく見ます。
時短様は
“私はこんなに子育てと育児を頑張っている、私達ワーママが1番偉い!”
そして独身女性は
“毎日毎日、時短ママが丸投げして帰る業務を残業してこなしている。
少しは感謝してほしい”
という内容です。
独身女性も時短のママもそれぞれで本当に頑張っていると私は思います。
だからこそお互いの頑張りを否定してほしくないのです。
確かに“独身は負け組!”とか言われるとカチン!ときます。
でも独身は負け組というのは、結婚して幸せな家庭が本当に築けているごくわずかな人の意見です。
意外と結婚している女性に
“独身ってどう?”と聞くと
“独身時代が1番幸せだった”
という答えが多いことに驚くこともあります。
だからこそ独身は、むしろ勝ち組なのかもしれません。
ただ人生の勝ち負けは結婚で決まるものではないので、そもそも耳を貸さないと言うのが良いでしょう。
ただ女性の心理に
“誰かに認めてほしい”
という承認欲求があるのは確かなものです。
なかなか家庭で頑張っているということは認められないものが多いため、会社の誰かに
“頑張っていますね”
と言って認めてもらいたいのかもしれません。
あまりにもウザい頑張っているアピールでなければ
「子育てママは大変ですね」
と理解ある一声をかけるとそれだけで仕事が少しスムーズになることもあるかも考えられるでしょう。
時短様だって“様”がつくような働き方はしたくないのが本音
“時短様”と周りから蔑まれる悪態つく働き方をしたくて時短様もしたくないというのが本音だと思います。
ただ強い態度でいなければ、時短勤務なのに残業が必須なほど膨大な量の仕事を与えたり、時短勤務が仕事でのミスでなくても「だから時短は…」と後ろ指を指されるような会社があるのも事実。
だからこそ時短様と言われるような態度をとっているママがいるのは確かです。
そうならないためにも周りの社員がある程度、働き方のフォローや時短勤務をするということに対しての理解を深めなければならないということは言えるでしょう。
時短様を敬うような会社である場合は要注意
時短様という態度を問題視せず、どんどんと時短様のみ制度や待遇が良くなる会社は要注意です。
確かに将来的に妊娠、出産の予定がしっかりついている人であれば、この会社に将来の自分の働き方を投資するということで、時短様を敬うかたちで働いても良いかもしれません。
しかし当分の間、妊娠や出産の予定がない場合は要注意です。
なぜなら時短様という態度を問題視せずに、時短様として制度や待遇がよくなるとすればそのしわ寄せは誰にやってくるのでしょうか?
それはきっとあなたのような若い独身社員がターゲットです。
会社によっては
「いつかはあなたも使うようになるんだから…」
なんて言って、独身のあなたに膨大な仕事量を押し付ける会社もあるでしょう。
でもそれっていつでしょうか?
1、2年程度であれば我慢してもなんとかなるかもしれません。
ただ3年、5年、いやもっと先の将来の場合、この状態が慢性化するのであれば少し今の会社で働き続けることを考えるのは注意が必要です。
そもそも5年もあるのであれば、もっと時短勤務者という存在が少ない会社で働くことが可能です。
何年も時短勤務者が出来なかった仕事のために、無駄な残業をする必要は全くありません。
それならばその残業時間でスキルアップのための資格取得や、自己磨きの時間に充てる方がよっぽどためになります。
そんな無駄な時間を過ごさないためにも、結婚や出産までに時間がある場合は少し今の会社での働き方を考えるのをおすすめします。
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